【それって誰が幸せ?】熱心が生む「教育虐待」の現実・親の自己実現につきあう子供たち

子供への暴力による虐待や、性の虐待など、よりセンセーショナルな事件は報じられる事も多いですが、虐待には「教育虐待」というものが存在することはご存知でしょうか?

「あなたのために」という熱心な親が陥りやすいのが、この「教育虐待」です。

 

近年、教育虐待の影響から、不登校や引きこもり、家庭内暴力などに発展してしまう親子が後を絶ちません。

知らず知らずのうちに自分も教育虐待をしていたなんて事にならないために、この記事では教育虐待の具体例・陥りやすい親のタイプや思考について徹底解説していいきたいと思います。

 

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「教育虐待」による事件が後を絶たない現実

昔は、教育虐待による事件は無かったと言われています。

教育虐待による事件が注目されるようになったのは、1980年に起きた男子予備校生の事件がはじまり。

 

■教育虐待による主な事件

1980年男子予備校生が両親を金属バットで殺害する事件が発生。父親は東大出身で大学受験をめぐって対立していた。
2006年有名進学校の男子高校生が、家に火を放って継母と弟妹を焼死させる。教育に厳しい父親に対する恨みからくるものか。と報じられる。
2016年名古屋市に住む父親が小6男児を包丁で刺し殺害。父親が、中学受験をめぐり、名門校合格に執着していた。

 

最も有名な2016年に起きた名古屋教育虐待殺人事件では、父親は事件発生前からカッターナイフなどの刃物で脅して言う事を聞かせていたようです。熱心な教育心から日常的に暴力を振るっていたこともわかっています。

 

これら家族同士で起きた事件が「教育虐待の事件」とされていますが、秋葉原通り魔殺人事件の加藤智大死刑囚を筆頭に、大きな事件の犯人の中には常軌を逸した教育家庭で育っている過去を持つものは珍しくありません。

 

また、ニュースにこそならないものの、心療内科に通う小学生や進学校通学中に退学や自殺に至るケースは昔と比べてはるかに多くなっています。

知らず知らずのうちに子供の心を壊してしまう「教育虐待」が近年、注目されています。

 

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「教育虐待」に陥る親の思考・具体例

「あなたのために」という子供への愛情から起こってしまう教育虐待ですが、なぜ親はこのような事を子供にするのでしょうか。

教育虐待からくる問題を抱える親子を長年診察してきた精神科医の片田珠美先生によると、教育虐待に陥る親のタイプは以下の通りだと言います。

 

教育虐待に陥る親のタイプ
  • 「子どもは自分のもの」という所有意識
  • 子どもは「自分をよく見せるための付属物」という認識
  • 子どもを自分の思い通りにしたいという支配欲求
  • 自分は正しいという信念

引用:President online

 

問題を抱える家庭の親は、子供は自分の所有物であり、自分をよく見せる付属品であると勘違いしているパターンが多いそうです。

このような考え少しでも自分の中に無いか自問自答してみましょう。

 

次に、教育虐待の具体例もいくつかご紹介します。

 

教育虐待の具体例
  • 小さい頃から習い事(塾・ピアノなど)に通わせる
  • 体罰を与えたり、食事を与えない、外に出すなどの罰を与える
  • 子供の意見(口答え)は聞く耳をもたない
  • 見れるテレビ番組を決めている(NHK・ニュースのみなど)
  • 友人との交流を制限する
  • 毎日の勉強・学習の報告をさせる
  • 博物館や展覧会などに連れていく
  • 学習結果によって、すぐ塾や先生を変える

 

具体例や特徴を見ても支配的な親である様子が伝わってきますよね。

しかし、これをしている親も「教育虐待」だとは思っていません。恐らく気づいていない人がほとんどだと思います。

 

私の知り合いに、教育熱心なママがいます。

そのママの4歳の娘は、月曜日から金曜日まで習い事の予定でギッチギチです。

保育園のお迎えが18時過ぎで、そこから習い事に行く毎日だそうです。さらに曜日によっては2つ、はしごしていると聞きました。

 

その子が「今日は疲れちゃったからピアノ行きたくない」とママに訴えいている姿をよく見るのですが、「コンクールがあるから行かなきゃダメ!」と怒られています。

家庭により教育方針はさまざまですが、こういった事の積み重ねが、知らず知らずのうちに子供を追い込んでしまうのかもしれません。

 

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「果たせなかった夢」を子供で自己実現しようとしている親たち

知らず知らずのうちに子供を追い込んでいる教育虐待ですが、どのような人が陥りやすいのでしょうか。

 

教育虐待に陥る親は、子供で自分の自己実現をしようとしていると言われています。

自分が果たせなかった夢を子供に託し、子供に多い通りの成果を上げさせることで自分の人生を充実させようとしています。

 

自分の母校、または自分が入れなかった進学校に子供を入れようとする

自分と同じスポーツを無理矢理させて、熱心に指導する

アイドルになりたかった親が娘をアイドルにさせる

 

このようなケースって、珍しくないですよね?

これら全てが教育虐待に繋がるわけではありませんが、子供が自主的に励んでいるかは意識した方がいいように感じます。

 

自分が果たせなかった夢は自分の課題です。子供は関係ありません。

親の欲求を子供が叶え続けてあげているとなれば、子供が親の面倒を見ているのと一緒ですよね。

親子の立場が逆転しているとも言えます。

 

それは、子供が幸せなのか?自分が幸せなのか?を自問自答

教育虐待の現実を解説致しましたが、いかがでしたでしょうか。

私は大学時代、心理学を専攻していたのですが尊敬する教授がこのように言っていました。

 

「あなたのために」と子供に課している事は。

「子供が幸せなのか?自分が幸せなのか?」これを一度、考える必要がある。

 

子育てをするようになり、大切に噛みしめている言葉の一つです。

 

他の子供と比べて行儀が良く「○○ちゃんはお利口ねー。」

他の子供よりもできる事が多く「○○くんは何でもできるねー。」

 

こんな風に言われて、これって誰が幸せ?と、考える必要があるなと感じています。

どんな親でも陥りやすい問題だと思うので、私もこの気持ちを忘れず子供を尊重しながら気を付けていきたいと思います。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。
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