TEL相談・DV被害の母が父を絞殺…私は何も知らなかったと言い張る相談者・幻の超神回

父の訃報を聞いて駆けつけると、母は刑務所に…。私はその時はじめて、DVの事実を知ったと言い張る相談者。

そんなわけないでしょ。嘘・建前はもういい!と愛先生と加藤先生に怒られます。

聞き捨てる所無しの幻の超神回です。

 

放送を音声で聞きたい方はこちらから

目次

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今回の相談について

パーソナリティ:加藤諦三

回答者:マドモアゼル愛(心についてのエッセイスト)

相談者

53歳女性

 

家族構成

夫58歳

子供3人(31歳・30歳・20歳)

 

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相談者の状況

 

相談者は子供の時から親に甘える事ができなかった。

父はお酒が入ると家の中で暴れるなど酒乱だったため、なかなか辛い思いをしてきた。

 

相談者は4人兄弟の3番目。

兄弟構成は姉・兄・自分・妹。

 

相談者は18歳で親元離れて、結婚をした。

実家の事は心配していたが、仲良くやっているという事で安心していた。

子供を育てていた事や経済的な事もあり、あまり実家に帰る事も無かった。

 

しかし、突然父が亡くなったとの連絡が入った。

 

相談者は何も知らされていなかったが、駆け付けると父は顔から上が紫色で母親は刑務所だった。

母が父の首を絞めて殺したという事だった。

 

相談者が行った時は、父は棺の中で母はいなかった。

何が何だかわからなくて、亡くなった父の前で泣き叫んでいた。

 

母は酒乱の父から虐待を受けていたようだったが、自分は一切そんな事は聞いていなかった。

母は虐待をされている証拠に、自分が叩かれて飴のように曲がった鉄の棒を隠し持っていた。

それを警察から言われ、私たち兄弟ははじめて父から母への虐待の事実を知った。

 

(加藤先生:母親が父親から暴力を受けているという事を、一緒に住んでいる兄弟はわからなかったのですか?)

 

そうです。

母は耐えて、耐えていた。

 

加藤先生:

ただ、鉄の棒でって…。

そこまでの暴力が一緒に住んでいる人間はわからないでしょうかね?

わからないものだと、あなた思います?

 

 

いや。わかっていたんだと思うんですね。

ですけど、手を止める事をしたら余計暴れて母を虐めるのでできなかったという事。

 

そして、亡くなってから日誌とかいろいろ出てきて…。

(加藤先生:一緒にいる時も暴力は振るっていたの?)

 

ふるっていました。

私が物心ついた時には、みそ汁がひっくり返って水浸しになっていたし、喧嘩が耐えなくて母がいつも泣いていた。

 

加藤先生:

話が一致しないんだけど…。

あなたは先ほど、父が母に暴力を振るっていたのはみんな知らなかったと言いましたよね?

ところが、今の話を聞くとみんな知っているという…。

 

顔を叩くなどの軽い暴力は知っていましたけど、鉄の棒で叩くといった暴力は誰も知りませんでした。

私が結婚した後も、兄弟や母から「仲良くやっている」聞いていた。

 

母は、周囲の評判からも真面目にやっているという事で、嘆願書みたいなもので刑は軽くできた。

刑務所から出来た母は姉のところにいたが、すぐに後追い自殺をしてしまった。

 

このような辛いことがあった時に、夫婦愛を感じれば良かったけど、夫もこの事を口に出さなかったし、心休まる言葉も無かった。

壁に話しかけているような感じで、言っても言わなくてもつらいという感じだった。

 

今日の質問は、この苦しさから逃れたいという事。

逃れるためにはどうすればいいでしょうか。

 

 

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相談内容

相談者の父親は酒乱でよく家で暴れていた。

18歳の時に結婚して家を出て以来、実家にはあまり帰っていなかった。

母が父を殺したとの連絡が入り、はじめて母が父から虐待されていた事を知った。

刑務所から出てきた母は後追い自殺をしてしまった。

このような事があっても夫は冷たく、自分を支えてくれなくて苦しい。

この苦しさから逃れるためにはどうしたらいいでしょうか。

 

回答者の意見

引用:Japaneseclass.jp

マドモアゼル愛(心についてのエッセイスト)

 

ずっと話を聞いていて、最初の話の口調で「危険だな」というものを直感的に感じた。

そして実際に話を聞いていくと、相当危険な状況にある。

 

なぜ、危険だなと感じたかと言うと、あなたのお話の仕方。

(相談者:そうですか。私は友達もたくさんいますし、明るいんですね。)

 

それはそう見せてるだけだし、友達も全然力になってないですよね。

僕にはあなたが正直な感情を隠しているようにしか見えません。

(相談者:それはありますね。幸せなフリをしていると言いましょうか…。)

 

だから重大な感情を隠している。

 

相談者:

私は子供の頃から母をずっと見てきたけれど、母はいつも笑顔が無かった。

だから、私は「もし、子供を持ったら子供の前だけではそういう顔はしたくない」というのが…。

 

だからもういいじゃない。建前は。

そこまで追い詰められたんだから、僕も建前の話はしたくないんですよ。

 

あなた、楽になる事、簡単ですよ。

 

今のものすごい苦しさ、心から来る悲しみ。夫に言ってもわかってくれない気持ち。

これと同じ事を、あなたが知っている人で誰か体験していましたよね?

 

相談者:

え?!…母ですね。

ですから、私、自分が母とダブるんです。

母とダブるのと同時に、父の冷たさと夫の冷たさがダブるんですね。

 

いいんだよ!夫が冷たかろうがどうだろうが。

そんな事じゃなくて、お母さんそうやってずーっと生きてきたんだよ。

 

あなたがお母さんに「元気?」って電話して「うん。元気でいるよ。」って言われた時。

表面的な平穏に委ねて、危険な状況をあなた冷たく見てたじゃないの。

同じことが起きてるんだよ!

 

相談者:

そうですね。

それで私も自分の子供たちに「うん。元気でやってるよ。体大丈夫だよ。元気でやってるから心配しないで。」って…。

でも、自分がこのまま言ったら自分の体が壊れるというのがわかるものですから…。本当に…何がやっても…心からの事が…。

 

あなたのお母さんの孤独が自分と重なって今わかるよね?

そして、あなたの夫が今あなたに対して冷たくみえるよね?

 

あなたも兄弟たちもお母さんの危険を知っていたのに、表面的な平穏だけをに逃げ道にして、いつだってお母さんを置いてけぼりにしてきた。

まずは、この事を認めてくれない?

(相談者:はい。そうですね。あぁ、そうだったと思います。)

 

あなた見て見ぬふりしていたじゃない?!

(相談者:あのぉ…私の田舎が遠いものですから…。)

 

そこで理屈を言っているうちはダメです。

心というのは教えるまでしつこい。

 

あなたが正直な人だから、本当に魂の反省がしたいんですよ。

だから今、お母さんと同じ苦しさの追体験を自分で招いている。

 

だから、あなたが良くなるのは、今のあなたの心のむなしさ苦しさを「お母さんがこうだったんだ」という思いで体験する感覚を得る事。

そして「お母さんごめんね。」「お母さん、本当につらかったんだね。」という気持ちが追体験できるまであなたは救われない。

 

でも、あなたはまだ自分のむなしさ苦しさや、夫の無理解という自分の問題に置き換えている。

もちろん自分が苦しいのはわかるんだけど…。

 

僕は、お母さんは子供たちを守ってくれた英雄だったと思うよ。

(相談者:そうですね。それは…)

 

あたなの苦しみは置いておいていいから。

まずは、お母さんの苦しみを片付けない限り、次は無いと思う。

 

あなたも本当はわかっている。

だから、お父さんお母さんの話からはじめたんだよね。

 

あなたの話し方は、他人事のように聞こえる癖がある。

要するに、重大な感情を隠しているという事。

 

それは隠さないとあなたも生きてこれなかったから、仕方ないけど。

でも、お母さんの無念を思う時には、正直にならないといけない。

 

そして、その時のお母さんの本当の恐怖や慟哭や苦しさを感じる。

そして、「お母さんは私たちを守ってくれた英雄だった」と、みんなで過去を清算しないと、自分の問題に返れない。

順番がある。

 

やっぱり、子供たちは冷たかったと思う。

自分はそこに関わりさえしなければいいんだと。

 

逃げていた立ち回りのうまさ、それが今のあなたを苦しめているんだよね。

だからもう誤魔化さないで。

 

「お母さん危ないぞ。今日はいてあげなくちゃ。」とか、「お母さんいいんだよ。いつだってうちいおいで。うちに来ればお父さんが来たって私が守ってあげるよ。」とか。

 

そういう事ができなかった事を僕はやっぱり悔いてもらいたい。

その時に正直な自分の心がはじめて出てくると思うから。

 

 

パーソナリティの意見

引用:毎日新聞

加藤諦三

 

いいですか?!

「元気でやってるよ」と言われて、元気でやってると思ってたなんて嘘でしょ?!

(相談者:はい。)

 

ね?!

そして、それだけ嘘が多ければ人は愛せません。

 

夫は愛せない。

あなたが正直になれば愛する事ができるかもしれないけど。

 

 

 

加藤先生締めのお言葉

人は幸せになるために生まれてきたわけではありません。
自らの運命を成就するために生まれてきたのです。
昔読んだロマンローランより。

 

リスナーの意見

私は友達も多いし、明るい。

これを言う相談者はヤバイぞ

愛先生は本当にいつも的確。
正月は両親とお酒でも飲みながらゆっくり話をしようと思った。

いじめを見て見ぬふりクラスメイトみたいなものでしょ。
誰だって自分が一番かわいいものだよ。

母が父を殺し、母が自殺。なんて悲しい人生なんだろう。
相談者は嘘で固めて自分を守るしか無かった。
もうギリギリの状態で、電話してきたんだろうな…。
母が命がけで守った命なんだから、強くなって一生懸命生きて欲しい。

飴のように曲がった鉄の棒ってやば過ぎない…。
なんで見て見ぬふりしてたのよ。
それも兄弟全員が。

「お母さんの追体験を引き寄せた」
「心というのは教えるまでしつこい」
愛先生。どんだけ心に響く言葉を言うのよ。

正直、この回は震えた。
やっぱり加藤先生と愛先生のコンビは偉大です。

あー!お母さんに電話しよう!

私の母とあまりにもよく似ているお話です。
私は母を失ってから何年も経ちますが、いつもいつも母の虚しさ、苦しさを思いやって生きています。

ままこの考察

いかがでしたでしょうか。

聞き逃す所なし、捨てるとこ無しの幻の超神回です。

 

愛先生は何者なのでしょうか。

私ははじめてこの回を聞いた時はアドレナリンが出過ぎて眠れませんでした。笑

 

相談者が「幸せなフリをして生きている」と言った時に少しドキっとしました。

嘘をついて、自分を幸せと思い込まないと生きていけないほどの壮絶な人生だったんでしょうね。

 

長年リスナーをしている人ならわかると思うのですが、「私は幸せ」というアピールをしている人ほど、心に重大な闇を持っているものです

 

でも思えば、私も若い頃はそんな所があったような気がします。

強迫的に「私は幸せだ」と思い込むような…。

 

こういう相談者の回を聞くたびに、正直という事がいかに魅力的で素晴らしい事かを思い知る気がします。

 

「正直は最大の戦略」という言葉があるように、正直であるという事は誇るべき事。

かっこつけずに、正直に生きていきたいと再確認できる神回でした。

 

あなたはどう考察しますか?

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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