
今回の相談は、独身の友人に「結婚って幸せよ~」と言い優越感に浸っていた44歳女性からの相談。
その友人と音信不通になってしまったという内容ですが、「うん。そりゃそうだろ…」としか思いませんが。
加藤先生と大原先生のゴールデンコンビが叱ってくれます。
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目次
今回の相談について
パーソナリティ:加藤諦三
回答者:大原敬子(幼児教育研究)
fa-check-circle相談者
44歳女性
fa-check-circle家族構成
夫43歳
娘4歳
相談者の状況
20代前半から付き合いのある同い年で独身の女友達の相談。
相談者が結婚してからも、その友人とは月に1回ほどランチをしていて付き合いがあった。
3ヶ月ほど前にランチをした際に友達が「老後が心配だ」としきりに言うので、相談者は「結婚したら?」「結婚したら100%とはいないけど、安心だよ」と言った。
すると、友達は「婚活に費やす労力もお金も時間ももったいないから、結婚なんか絶対したくない」と言った。
相談者は「それもいいかもね。」と、その時は言った
その後、2回ほどランチをした。
その時も「老後が心配だ、心配だ」と言っていたため、その都度「結婚した方がいいんじゃない?」と言っていたら、険悪な雰囲気になってしまった。
そのランチ以降、電話をしても留守電になり音信不通に。
留守電に「電話をください」と残しても折り返しの電話が来ることは無く、メールをしても返信はない。
20代の頃から仲が良かった友達なので、どうにか友達付き合いを続けたいが、相手が完全に無視状態。
どうしたら、また友達付き合いができるか相談したい。
その友達と出会ったきっかけは、追っかけをしていた時にライブハウスで知り合った。
これまで、その女友達が「恋愛していて結婚しそうだ」とか「好きな男性がいた」などの話は聞いたことが無い。
そして、相談者の結婚を羨ましいとも言ったことも無く、結婚には興味がないとずっと昔から言っていた。
女友達はマイペースな子だったため、「結婚したくない」という言葉を相談者はそのまま鵜呑みにして聞いていた。
相談者は結婚してとても幸せだったので、そういう話をしていたが、友人は「あぁ、そうなの。結婚向きだったんだね。私は結婚に向いてないのよ。」という感じだった。
ランチの時の話題は、友人からは「ライブに行ってきた」などの、当時の共通の趣味である追っかけ活動の話。
相談者の方は「主人はこんなに優しい人で、私は結婚してよかったわ幸せだわ」といった結婚生活の話をしていた。
一度、男の人を紹介すると言った時にすごく乗り気になっていた。
今思うと、もしかしたら結婚に関心があったのかもしれない。
相談内容
fa-check-circle20代の頃から仲が良かった同い年で独身の友人と連絡が取れなくなった。
fa-check-circle友人はランチのたびに「老後が心配」と言うので、相談者は「結婚したら?」と言っていた。
fa-check-circle友人は結婚はしたくないと言っていたのに、その都度、結婚を勧めたため険悪な雰囲気になり音信不通に。
fa-check-circle今思うと、友人は結婚をしたいと思っていたのかもしれない。
fa-check-circleこのような状況で、どうすればまた友達付き合いができますか?
回答者の意見
引用:大原敬子HP
大原敬子(幼児教育研究)
今から言う事は「こういう見方もあるんじゃないか。」という事で聞いてもらいたい。
この女友達は、人がいい。
もし、逆の立場だった場合、相談者は友人に「老後が心配だ」なんて何回も言いますか?
(相談者:いや、言いません。)
ですよね。
この友人はそういう事を言える人。
相談者と性格が違う。
もう一つ気になる点は、その友人に対して「その子、あの子、追っかけ」という言葉を使う。
こういった言葉は、友達関係を軽く感じる。
相談者自身、友人を傷つけてしまった事に気づいているのでは?
(相談者:はい。だから償いたいので電話やメールをしているのにダメなんです。)
償いたいと言いましたが、償いたいと言われた相手はどう思うか考えた事ありますか?
(相談者:不愉快ですよね。)
そうですよね。
償うような事を言ったという事は、相談者は友達の事を見下げていたという事を認めるという事。
その友人がお人よしである事をいいことに、「朝起きると横に夫がいる、子供がいる」という幸せを感じさせてもらっていたのではないでしょうか。
だから相談者は会っていたんですよね。
(相談者:本当にそうなんです。私は幸せだという事をお友達を通じて実感したかったんだと思います。)
それは、相談者に不安と恐れがあるからした事。
友人が「老後が不安」と言うたびに、相談者は「でも私は大丈夫」と充足感に満たされていたはず。
相談者は友人の事を考えて言ったのではなく、先輩として「結婚はいいものよ」という無意識の意地悪をしていた。
それをグサグサと続けていたのに、彼女はまたランチに来るので、相談者は「あれ?」と思ったはず。
それでも、会うたびにそういった話をを続けるという事は、相談者に何か問題がある。
一見幸せそうに見えるのですが、何かあるはずです。
そして、とうとう音信不通になってしまった。
しかし、この幸せや充足感は彼女からしかもらえない。
(相談者:正直、その彼女を通して自分は幸せなんだと実感したかった。すごく醜い感情が自分にあったと思う。)
相談者自身が今を見ていない。
彼女を通しての今の幸せを見ている。
相談者は、今の生活に満足感が無いはずです。
(相談者:あぁ…。そうかもしれないですね、)
「夫が大好きで、子供が可愛くて…。夫と子供がいれば誰にも会わなくてもいい」とは思えなかったというのが事実。
今を生きるというのはどういう意味だかわかりますか。
例えば、神様が「もう一度、20代に戻って人生をやりなおせます。しかし、その条件は今の生活を捨てる事。」と言ってきた時、あなたは今の生活と交換しますか?
(相談者:いや、今の方がいいです。)
それが今を生きると言う事。
あの時にあの時に…と言っているのでは、今を生きていない。
今を生きるという事を、今回の件で彼女から教わった。
そう思えば、彼女を追いかけなくても済むのではないでしょうか。
相談者が今の生活を大事にしていれば、次に友達から連絡が来た際に、見下げるような態度はとらず、大人の女性同士として付き合えるはずです。
元に戻そうでなく、相談者が変わる事が必要。
女友達を追いかけるのではなく、あちらから連絡が来るのを待ちましょう。
パーソナリティの意見
引用:毎日新聞
加藤諦三
友達は「結婚なんかしたくない」と言い、相談者は愚痴をこぼすわけでは無く「結婚して幸せなの」と言っていた。
相談者は本当に幸せだったのですか?
(相談者:あの…寂しいですね。主人は毎日帰りが遅くて、日曜日は寝てばかりでどこにも連れて行ってもらえなくて…。寂しさがあります。)
そういう寂しさがあったから、「私幸せなの」と言っていた。
つまり、10年20年友達関係が続いたと言っていたが、お互いに嘘をつきあっていた仮面の関係だった。
これは良い機会です。
相談者は正直に全て認めているので、これから道は開けていくと思います。
リスナーの意見
うっわ、THE・マウンティング。
必要ないよね。見下してるなー…。
私も「あの子」って言い方おかしいと思った!
どっちもどっち。
ままこの考察
いかがでしたでしょうか。
今回はわかりやすいマウンティングでしたね。
テレフォン人生相談リスナーならお馴染みの加藤諦三先生の名言、「『私は幸せ』と言う人に幸せな人はいません」。
この言葉がとても心に響く回でした。
相談者と独身の友人はお互いに「幸せ」とアピールし合って、虚無感を癒している関係だったんですね。
独身の友人は何にも縛られる事無くライブなどに行っている自由な生活をアピール。相談者は家族がいる幸せをアピール。
しかし、お互いの本音は「寂しい」だったのではないでしょうか。
私も不妊治療をしている時は、子供がいたらできない事で生活を充実させようと必死だったので、わからなくもなかったです。
誰かに「私って幸せ」とアピールしていたわけではありませんが、子供のいない虚無感をリア充っぽくいる事で慰めていたように感じます。
その時は「私って幸せ」と言い聞かせるように思っていました。
今思うと、あの頃の私は幸せじゃなかったんだなと感じます。
「私って幸せ」と思い込もうとしていないか。誰かに「幸せ」とアピールしようとしていないか…。
これらが、今の自分が本当に幸せかどうかを測る目安になりそうですね。