
今回は、持病のせいで今までの人生うまくいかなかった。これからどう生きていけばいいか、という質問ですが、相談者の真実はまったく別のものでした。
「現実は敵ではなく、あなたの味方です。」という誰が聞いても勇気をもらえる加藤先生の神アドバイスが聞けます。
早速参りましょう!
fa-check-circle放送を音声で聞きたい方はこちらから
今回の相談について
パーソナリティ:加藤諦三
回答者:大原敬子(幼児教育研究)
fa-check-circle相談者
29歳女性…独身
fa-check-circle家族構成
父
母60歳
妹…一人暮らし
実家で父母と相談者の3人暮らし
相談者の状況
相談者は、10年ほど前から自律神経失調症という持病を患っている。
今まで持病と共に、高校、大学と生きてきた。
大学を中退してお笑いの道を目指したが、持病が悪化してしまい一度お笑いの道を諦めた。
しかし、もう一度お笑いをやろうと思って活動をしていた。
事務所に入って活動していたが、フリーになった時にテレビ局からお誘いがあり、ある番組に出させてもらった。
すると、「レギュラーになります」と言われた。
レギュラーになると言われると、体調に自信が無く、収録に穴が開けられないなと思った。
そこで、制作会社と話し合って「歌手を目指す」という事でレギュラー番組の話を断った。
それが3年前の話。
それから、体調が悪化してしまい、今までしていたバイトも行けなくなり、現在は引きこもりのような感じになっている。
相談者は「お笑いをやりたい」と思っているが、体がついていかない状態。
母は「体がついていかないんだから、お笑いを目指すのはやめるべき」と怒っていて、毎日喧嘩している。
相談者が自律神経失調症になった時に、父親から本を渡された。
その本は、加藤諦三先生が書いた「俺には俺の行き方がある」という本。
相談者の父親が読んだ本で「これで強くなりなさい」と渡された。
自律神経失調症について、最初は風邪だと言われて病院をたらい回しにされた。
なんとなく調子が悪くて、体重も減っていった。
ある病院に行った時に「自律神経失調症だよ」と言われて都内の病院を紹介された。
自律神経失調症になった時は、高校生の時。
その時は、冬休みで遊び呆けていた。
昼間はバイトと部活をしていて遊ぶ時間がなかったので、夜になると家にも帰らず遊んでいた。
その時は、とにかく遊ぶのが楽しくてという感じだった。
(加藤先生:それは空虚な明るさという感じではないんですか?)
一番最初に行った病院の先生に、そのように言われたことはあります。
高校に入る前の相談者について。
相談者は部活をしていたが、周囲の友達は部活にも入らず悪い友達だった。
周囲の友達が悪かったので、相談者も職員室で先生に怒られた事もある。
「友達が悪いからお前も悪いんだ」と言われた
それで先生と喧嘩になったこともあった。
中学の時の相談者は親に逆らったり、荒れていた。
周囲の子は非行に走っていたが、相談者は家を出るぐらいしかできなかった。
(加藤先生:臆病なのかな?)
臆病者です。
お父さんやお母さんにも反抗していた。
茶髪にしたりピアスを開けたり、先生から電話が来たりして親に迷惑をかけていた。
親に反発していた理由は自分でも分からないけど、今考えると目立ちたかったのかな、と思う。
みんなの関心が欲しかった。
親に愛されたいというのは無かったが、学校で目立ちたいとか関心が欲しいというのはあったと思う。
人から愛される、人から注目されるということは私にとって非常に重要なことだった。
テレビのレギュラーの話があったのに断ってしまい、結局今は引きこもっている。
現在、先が見えない不安があり、どうしていいか迷っている。
相談内容
fa-check-circle相談者は高校生の時から自律神経失調症という病気を持っている
fa-check-circle芸人を目指していた時にレギュラー番組が決まりそうになったが「歌手を目指す」と断った
fa-check-circleもう一度、芸人を目指したいと思っているが体調が悪く引きこもり状態
fa-check-circle先が見えない不安をどうしたらいいでしょうか
いつも持病のせいでうまくいかなくて、現在は引きこもり状態です。
先が見えない不安をどうしたらいいでしょうか。
回答者の意見
引用:大原敬子HP
大原敬子(幼児教育研究)
自律神経失調症は、あなたにとっての「魔法の杖」。
高校からは、受験など色々な事がある。
しかし、何か病気を抱えていれば現実の結果は病気のせいにできる。
あなたは茶髪ピアスなど、やる時はやっている。
ところが、社会的な評価を受ける場面になると、あなたは何か格好つける。
最も良い例が、お笑いのレギュラー番組を「歌手を目指すから」と断ったのに、今お笑いをやりたいと言っている。
ここにあなたの全てがある。
これは、逃げたのではないのでしょうか?
(相談者:はい。自分から言ったんで、自分に自信がなかった。)
このような事をしていると、あなたを素のままで受け入れてくれる人がこれから少なくなっていく気がする。
先ほどの話でも「自分に自信がなかった」と言いましたよね。
あなたは、本当は現実をわかっている。
状況が悪くなると、「この時はこの札、この時はこの札」という風にやっているのでは?
ありのままのあなたは、茶髪もピアスもした強い人だと思います。
そこまで行動できる人だし、本当は現実もわかっている。
ただ、あなたのプライドがバイトは嫌なのね。
(相談者:バイトは…笑。はい。笑)
笑いましたよね。
だから体調は悪いとなっている。
あなたが自分の真実を出さない限り…。
(相談者:真実?)
事実です。
さっき「バイトはしたいけど、体調が悪いからできない」と言った。
なのに今、バイトを笑いましたね。
笑うということは「バイトなんか」って思っているはず。
(相談者:はい。バイトは本当にバイトなんかって感じで思っています。)
だったら、体調が悪いなんて言わなくていいのでは?
あなたの事実とはこういうこと。
相談者はプライドが高くて負けず嫌い。
だから、いざという時に盾にしたいから、常に私は病弱としておく。
これで、何かから逃げる時も自分が傷つかないで済む。
(相談者:私はそれを言い訳にして今まで生きてきたと言いたいんですか?)
本音を言うとそうです。
(相談者:それは父親にも言われたことがあります。)
どんな事でもいい。
できたら、そこに一歩一歩、少しずつ繋げていく。
こういった努力があれば生まれ変わりますよ。
パーソナリティの意見
引用:毎日新聞
加藤諦三
僕は大原先生の今の指摘は見事な指摘だと思います。
どういうことかと言うと…。
あなたは現実と向き合って社会的責任を取るのが怖い。
例えば、小さい頃、病気になると学校に行かなくていい。
学校に行かないというだけだと「悪い子」になってしまうが、病気になれば「いいこ」のままで学校に行かなくてよくなる。
そういうのを「疾病利得」と言うのですが、その心理は分かりますか?
(相談者:病気を理由にしてるということですか?)
そういう事なんです。
これから、仕事や結婚など、いろんな社会的責任を背負って生きていかなきゃいけないですよね。
その時に「私は自律神経失調症ですから」と言えば責任を取らなくてよくなる。
つまり、あなたが社会的責任を逃れたいと思っている限り、自律神経失調症は治らない。
それは、あなたが成長期に心細かったり安心できないという事があったのではないでしょうか。
もっと言うと、あなたにとって周りは敵なんです。
(相談者:今もですか?)
今もです。
周囲が敵でないなら、ありのままの自分を出していいはず。
「私こういうことが怖いんです」「私になんかできません」って言って、身構える必要はない。
周りが敵じゃなければ引きこもる必要はない。
あなたは、ここに気づけば治ります
現実は味方です。
周りの世界は自分の味方なんだと。
あなたは周りが敵だと思って今まで生きてきたんじゃないですか?
だから今まで茶髪やピアス、色んな事やってきて、人から認めてもらいたい、褒めてもらいたい、世話してもらいたい、人から構われたいと思っていた。
(相談者:確かに、それは目立ちたいというのはありました。)
それは自分が目立たなければ認めてもらえないと思っていたから。
事実そうだったかは知りませんけど…。
あなたもう目立つ必要はありません。
僕が「俺には俺の生き方がある」という本を書いた時は、自分も「人が認めてくれないと自分は生きていかれない」と思っていた。
しかし、「自分には自分の生き方があるんだからこれでいい!」と思い、俺には俺の生き方があるという本を書いた。
ですから、周りに身構えないで生きていってください。
リスナーの意見
周囲はあなたの味方。
身構えないで生きていきなさい。
響いた…。
声がガラガラだったけど。
それにしても、本当にいい事いうな~。
でも、この心構えじゃどのみち芸能界には残れなかっただろうね。
気づけて良かったのでは?
バイトもできない人が、バイトなんかって。
私も上手くいかない事全部病気のせいにして生きていきたいわ。
自律神経失調症なら努力で治るじゃん。
ままこの考察
この相談者、社会的評価を受ける場面から逃れる病の「退却神経症」も入っている気がします。
きっとこれまで、ありのままの自分を受け入れてもらえる人生じゃなかったんですよね。
レギュラー番組の時も、ありのままの自分でいれたら、
「私はレギュラーをやる自信がありません。」
「選んでもらったのはありがたいですが、期待に応えられないと思うと怖いです。」
「でも、一生懸命やりたいと思っています。」
と正直に言えて、制作会社の人もサポートしてくれたのではないでしょうか。
これは、私の経験ですが。
私も若い頃は、弱い所を人に見せるのはカッコ悪いと思っていました。
しかし、正直に弱い所、自分ができない事、かっこ悪い所を見せて生きていくと、周囲の人ってすごく助けてくれるんです。
かっこつけて突っ張って生きていると、こんな機会を逃しているんだな…。もったいないな。と感じます。
きっと、相談者も正直に生きていけば、もっと生きやすい人生になると感じました。
それにしても、周囲は敵と思わず味方と思って生きていけって素晴らしい神アドバイスではありませんか。
心に留めておきたいです。
さらに加藤先生自身が、周囲に認められないと生きていけないと思っていたとは驚きました。
お話の中に出てきた「俺には俺の行き方がある」を読んでみたくなりました。
相談者の父も勇気をもらえて強くなれたという本、気になりますよね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。